佐野さんは「現在の賃上げの背景は、好調な企業業績と人手不足であることは間違いありませんが、今回企業業績は景気循環以上に振幅し、良いときもあれば悪いときもある状態です。日米中央銀行の金融政策の状況を踏まえると、今後は急速な円高はないとしても円安は続かないと思います。加えて、先程コメントをした今年の中国やアメリカの景気減速が慎重な見方ですかね。やはり、賃上げには作る製品の付加価値を高め長期的な価格転嫁の担保や生産性の上昇が必要で、依然不透明感が強く見ています」、門田さんは「先程のコーナーでは主にドルの話をさせて頂きましたが、日銀の利上げや引き締めが今後焦点になっていくのではないかと見ています。3月・4月頃からマイナス金利解除が想定されていますが、そこから先どれだけ上げて行くのかというのが焦点で、それによる円高は限定的ではないかと。当社では、日銀は2回の利上げ、アメリカは6月以降3回の利下げを織り込んでおり、為替に対する影響が大きくなると想定しています」などと話した。