この日は畑に蒟蒻の種芋を植えていた。穴を掘って種芋を等間隔に並べて土で埋め茅を被せる。収穫までは3年かかるという。収穫した芋は洗って切り、鍋で煮る。皮を剥いてミキサーですり潰し、炭酸ナトリウムを足して固める。お湯で煮て成形して蒟蒻が完成する。蒟蒻の栽培は10年前から。央枝さんの実家は蒟蒻農家で、見様見真似で始めた。花谷家は炭焼きを兼業し、冬場の農閑期は出稼ぎに行っていたという。畑では他にも玉ねぎや搨菜(たあさい。中国の代表的な冬野菜で白菜やチンゲンサイの仲間)を栽培している。ほうれん草、春菊、大角豆も種を買って蒔くという。大角豆(ささげ)はさやが10~30cmで固く、豆は1cm程度の腎臓形。椎茸の原木や葉山葵もあった。