トランプ大統領は“重要かつ複雑”な中国とどう向き合うのか。米国・トランプ大統領は就任前には「中国製品に60%の関税をかける」と強硬姿勢だった。一方、17日に中国・習近平国家主席と電話会談を行い、就任後100日以内に訪中する意向を側近に伝えるなど中国との関係改善にも意欲をみせている(WSJより)。バイデン政権時の国務長官・ブリンケン氏はジョージワシントン大学での演説で「米中関係は世界で最も複雑かつ重要」と発言している。1972年、米国・ニクソン大統領と中国・毛沢東首席が関係正常化への向けて一致。それまでの米国は中国との貿易を全面的に禁止していた。全面禁止のきっかけは1950年の朝鮮戦争(中国は北朝鮮、米国は韓国を支援)。1940年代から中国は旧ソ連と国境紛争、旧ソ連と米国は冷戦状態だったため両国はソ連対抗で利害関係が一致。トウ小平氏は社会主義体制を維持しながら外国資本を認める改革開放政策を打ち出し中国経済は急成長、「世界の工場」とも言われた。2001年、WTOに中国が加盟。米国の対中貿易は赤字が膨らんでいる。第1次トランプ政権でトランプ氏は「米国政府(当時)の中国WTO加盟支持は誤りだった」(ロイターより)と発言。中国側も関係改善を模索しており、19日にはトランプ大統領の就任式出席のため訪米中の中国・韓正国家主席とイーロンマスク氏が会談している。