日本の株式市場が大変な値動きになっている。昨日は4500円近い過去最大の下げ幅から、きょうは3217円4銭高い過去最大の上げ幅を記録した。昨日までの歴史的暴落の背景には円安バブルの崩壊があると指摘する専門家もいる。円安というと一般の消費者である私たちには困ることが多く、海外旅行や輸入ステーキが高くなって、お金がたくさんいる。これはバブルのイメージからはほど遠い。ただ、一方で日本は自動車、電子部品など輸出でドルなどの外貨を稼いでいる企業が多く円安でドルの価値が高くなるともうけが増えるということになる。先月まで円相場は歴史的な円安で日本の株は史上最高値をつけていた。ただ、野村総研のエグゼクティブエコノミストの木内登英氏は日本企業の業績が過剰に評価されて、ここ数年は円安バブル状態だったという。先月末に日本銀行が利上げをして更にそのタイミングで米国の景気後退への懸念が強まったため円高が一気に進み、株価も最高値から見ると1万円以上下落と悪い予想が一気に重なってしまった。世界で見ても特に日本の株価の下落幅というのが大きいので、木内氏は日本が震源地のパニック的な大暴落になったと表現している。ただ、かつて株価が大暴落したブラックマンデーやリーマンショックの時とは違い世界的な金融危機にはまだ今のところなっていないと分析してる。木内氏は今は円安バブル崩壊のまだ途中だとみており今後、数週間程度は市場の動揺が続く可能性があるという。ただ、鍵を握るのは米国経済だという。今後、米国の経済が予想以上に下振れて不景気になるという不安が高まればドル安円高が更に進んで株の下落を引き起こす可能性もある。秋に控える大統領選の行方も世界経済に大きな影響を与えるので注意していく必要があるという。