北海道札幌市南区の動物園、ノースサファリサッポロの建物の撤去計画が情報公開請求で開示された。具体的な撤去予定はすべて黒塗りで、札幌市は公開した場合、行政指導などに応じなくなるおそれがあり、運営会社の意向などを踏まえて決めたと説明している。ノースサファリサッポロを無許可で建設し、違法のまま営業を続けてきた運営会社「サクセス観光」は、ことし2月、札幌市に対し、2029年中にすべての建物を撤去するとした計画などを報告していた。報道各社の情報公開請求を受けた札幌市は、運営会社が提出した撤去計画を4日開示した。計画には獣舎やグランピング施設、フードコートなど、園内に156ある建物の配置場所や用途が一覧で記載されている。一方、計画の重要なポイントになる建物ごとの具体的な撤去予定の年月や備考欄はすべて黒く塗りつぶされている。札幌市はこれらの情報を公開した場合、行政指導などに応じなくなるおそれがあり、建物の撤去や動物の移動を円滑に進めるため、運営会社の意向などを踏まえて決めたと説明している。今後、市は、立ち入り調査などを行って撤去の状況や動物の移動予定を確認するとともに、建物の撤去を命じる行政処分などを判断することにしている。