中国で、和服を着ている女性が警察官に咎められ、連行される様子が撮影された。このあと、女性は警察署で約6時間拘束され、浴衣を没収されたという。中国では、こういった愛国的な動きが強まり、公共の場で中華民族の精神を損なう服装をした場合、最大で15日拘束され、罰金が科せられる法案を進めている。一方、伝統的な中国の服を着ていたにもかかわらず、和服と勘違いした警備員が公園からの退去を求める事態も起きている。専門家は「服装の問題に焦点が当たっているが、現場の警察官の裁量次第で拘束したり罰金がとれるという点。一言で言うと、現場の警察官の権限を強化したということになる」と話している。中国政府は、日本を初めとした外国の影響力の排除を狙っており、経済が不安定な中、不満を抑え込む狙いがあるという。中国政府をめぐっては、7月には秦剛外相が更迭され、8月末から李尚福国防相が消息不明となっている。習氏は、今月の中国共産党の会議で、国営メディアに対し「中華文化の影響力を拡大すべき」などと指示を出した。