柔道・阿部一二三選手と阿部詩選手の兄妹は、出場チーム最多3個の金メダルを獲得した。男子66キロ級で金メダルを獲得した兄・阿部一二三選手は「パリに向けて歩んできた3年が本当に苦しくて」と語っていた。3年前の東京五輪では、兄妹で金メダルを獲得。その後、公式戦では3年間無敗。パリ五輪では、五輪史上初の“兄妹連覇”がかかっていた。しかし、女子52キロ級の妹・阿部詩選手が2回戦でまさかの敗退。声を上げ涙する阿部詩選手に、“柔道大国”フランスの大勢のファンから“詩コール”が。阿部詩選手は「すごく悔しい五輪にはなったけど、それ以上に得たものは大きかった。」と語っていた。妹の思いを背負った男子66キロ級の兄・阿部一二三選手は、妹の目の前で五輪連覇を達成。阿部一二三選手は「本当に、ほっとした瞬間で、すごくうれしい。この優勝で全て報われた。」と語っていた。そんな2人は先月、自身が主催した柔道大会「ABE CUP」を開催し、未来のメダリストを目指す子どもたちへ思いを届けていた。兄・阿部一二三選手は「(ロス五輪で)3連覇しか考えていない。兄妹のこの負けの借りは、ロス五輪でしか返せない。この4年間、兄妹でまた前を向いて頑張っていきたい」、妹・阿部詩選手は「ロス五輪の畳の舞台で必ずリベンジする。応援してもらいたい」と語っていた。