実験が大好きでそれに時間をかけたかったため、大学進学を高校3年生の秋まで迷っていた。大学は研究室の内容で決めようと調べたところ、東京大学に決めた。模試の結果もE判定だったため、論文の推薦入試に挑戦して見事合格した。しかし、学位のためではなく、待ったなしの温暖化を解決するために今年3月で自主退学した。単位は取っていたため、文科省の制度で学士号をいただいた。二酸化炭素研究のきっかけは、祖父からもらった「宇宙への秘密の鍵」という本だった。本で紹介された火星から見える青い夕日を見たいと思い、火星の二酸化炭素を吸い取る技術を研究する中で、この研究で地球温暖化も守れると気づいた。祖父には初著書を亡くなる直前にプレゼントすることができた。両親について、父は仏のような穏やかで、母は時に厳しく時に優しく教養を教えてくれたと語った。村木さんの好奇心も尊重してくれたという。