東京からおよそ1900キロ、日本の最も東にある南鳥島。その沖合の水深5500メートル付近で、大量の鉱物資源、マンガンノジュールが密集する海域が特定された。電気自動車の蓄電池などに利用され日本が輸入に頼るレアメタルが含まれている。南鳥島で今回、調査でとれたマンガンノジュール。南鳥島沖の排他的経済水域。ことし4月から今月にかけて東京大学などの研究チームが100か所余りを調査。装置を落下させた海底にはマンガンノジュールが覆いつくすように密集していた。およそ2億3000万トンに上る量が資源として利用しやすい形で広がっていると見積もられている。電気自動車の蓄電池などに利用されるコバルトやニッケルが含まれるこの鉱物。分析作業を取材。南鳥島沖に眠る資源量の見積もりは、コバルトで日本の年間消費量の75年分、ニッケルで11年分に相当する。きょう、東京大学と日本財団は、実証試験を始める計画を発表。70億円から80億円を投じて、早ければ来年から1日当たり2500トン規模で引き上げる。一方で採算をとれるようにするには課題もある。例えば、マンガンノジュールから、低コストで効率的にコバルトなどを取り出す技術の開発が必要。