きのう朝、北海道・羅臼町の沖合1kmほどの場所で流氷で身動きが取れなくなったシャチが見つかった。専門家は「今回かなり規模の大きな流氷が回り込むように攻めてきたということがあって気づくのが遅れたという可能性はあるのかなと思う」と話した。知床半島の東南側にある羅臼町には今月1日時点で流氷はなかったが急速に南下。おととい今年始めて流氷が確認された。流氷に閉じ込められたシャチは哺乳類。鼻で呼吸するため定期的に海面に出て息継ぎが必要。専門家は「彼らが一呼吸息継ぎなしで移動できる距離はおそらく数km行けるかなというぐらい」と話した。群れを作って行動し、力を合わせて狩りをするなど、知能が高いことでも知られているシャチ。専門家は「息継ぎできる場所がないとシャチ自身が判断してその場にとどまっている可能性もある」と話した。今朝、羅臼町役場の職員が現場周辺を双眼鏡で確認したところシャチの姿はなかったという。流氷に隙間が開いていたことから脱出できたと見ている。