東京証券取引所の職員が、企業の未公開情報を家族に伝えたとして、金融商品取引法に違反した疑いが持たれている問題。関係者によると、金融商品取引法違反の疑いが持たれているのは、東京証券取引所の20代の男性職員で、上場部に所属。上場部は、重要情報をどのように開示すべきかなど、企業から相談を受ける部署。この職員は去年9月からTOB(株式の公開買い付け)に関する事前相談の窓口を担当していたということで、企業の買収など株価への影響が極めて大きい重要な情報に日頃から接していたと見られる。今回、証券取引等監視委員会は、企業のTOBに関する未公開情報を家族に伝えた疑いで強制調査していて、家族は、関連する株を複数回取り引きして少なくとも数十万円の利益を得ていた。監視委員会は、東京地検特捜部への告発を視野に調査を進めている。東証は「引き続き調査に全面的に協力していく」としているが、企業に規範を示すべき組織で問題が発覚したことで、信用の失墜は避けられない見通しで、今後再発防止や法令順守の姿勢が厳しく問われそう。
住所: 東京都中央区日本橋兜町2
URL: http://www.tse.or.jp/
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