10万人もの人が犠牲になった東京大空襲から今月10日で80年になる。膨大な数の犠牲者の遺体は当時、仮埋葬として近くの公園などに暫定的に埋葬されていた。この仮埋葬をした場所を撮影した写真をNHKが初めて入手した。新たに入手した57点の写真。墓標に記された不明氏之墓の文字。中央に立てられた大きな卒塔婆。その後にも少なくとも3本の卒塔婆があり、複数の人をまとめて埋葬したと見られることが確認できる。仮埋葬された遺体は戦後、掘り返されて火葬され、残されている当時の都の職員の証言では遺体を掘り返すのは多くの人が来ることを避けるため遺族に知らせずに進めたとされている。写真からも周りを囲って進められたことが分かる。遺骨の大半は身元不明として墨田区にある東京都慰霊堂に安置されている。こうした写真はほぼ見つかっておらず専門家は犠牲者の名前が分からないまま仮埋葬が進められたことを示す重要な資料だと指摘している。
住所: 東京都墨田区横網2-3-25