全日本教職員組合によると、全国の公立学校で不足している教員の数は小学校で1732人、中学校で1244人、高校で433人、特別支援学校で473人など少なくとも4037人になる。離職率も問題となっており、東京都教育委員会によると、昨年度の新規採用教員3472人のうち、1年以内に離職した教員が169人と4.9%に上り、記録の残る2014年以降で最も高くなったことがわかった。これらの背景には、長時間労働せざるを得ない教員の現状があるという。文部科学省の盛山文科大臣に手渡された意見書では、教職調整額を基本給の10%以上、残業を将来的には月20時間程度とすることなどが盛り込まれていた。中室さんは「普通は、残業したらその分だけ残業代が払われるんですよね。では、教員は何故それがされないのか。教員に普通に残業代を払うとなると、必要となる金額は2兆円と言われており、要するにそれを払えないということなんですよね。なので10%の教職調整額で妥協する…ということなんでしょうけど、納得いかないですよね。そもそも、本来業務ではない仕事を削減していくことが大事だと思います」などと話した。