平日の午後1時ごろ、都内の一軒家に住む男性からSOSが入った。依頼者は80代男性で、どうしても開けてほしいモノがあるそうで、2階のリビングに上がっていくと、テーブルの上にはカギがついたヴィンテージものの金庫が置いてあった。金庫にはカギがついているが、ささっていたのは別のカギ。金庫は33年ほど前に亡くなった父の遺品で、依頼者の兄がずっと保管していて、終活で荷物整理をしていたところ、金庫が出てきたという。その兄から中身を確認してほしいと頼まれた。金庫のダイヤルは左右に2つあり、中央には施錠されたカギ穴がある。早速、カギ開け職人は解錠を試みる。ダイヤルを回しながら、指に引っかかる感触を頼りに番号を探る。すると、作業開始からわずか40秒で解錠に成功。金庫の中には一体、何が入っているのか?まず出てきたのは、亡くなった父親の墓石の資料。そして、上に乗っていた木箱のフタを開けてみると、金庫のカギとダイヤル番号のメモが大事にしまわれていた。金3500円35口券、金500円5口券とそれぞれ書かれた出資証券が出ていた。父親はクリーニング店を経営しており、70年前の証券である。金額は合計約1万円だという。金庫のダイヤル解錠、出張費で計1万6500円。