小学6年生と中学3年生を対象に毎年行われている全国学力テストについて文部科学省は2027年度から紙での試験を廃止し、全面的にオンライン化する方針を示した。全国学力テストは文部科学省が小学6年生と中学3年生、合わせておよそ200万人を対象に国語と算数・数学は毎年、理科と中学校の英語は原則として3年に1度実施している。文部科学省はきのう行われた有識者会議で2026年度からは中学校の英語をオンラインに移行、2027年度からはすべてのテストで紙での試験を廃止し、1人1台配備された端末を活用して全面的にオンライン化する方針を示した。学力テストのオンライン化を巡っては今年度は学習環境などの調査が全国の学校でオンラインで実施されたほか、来年度の中学の理科でも実施が決まっている。一方、昨年度は中学の英語の話す力を確認する問題で初めて導入されたが、当日、テストを受けた生徒の12%余りに正常に回答を送れないといったトラブルが相次いでいて、会議では「ネットワーク環境の改善を進めるべきだ」といった指摘も出ていた。文部科学省は全国の教育委員会などの意見も踏まえ、秋にも正式に決定することにしている。