東京都が婚活イベントがアプリをリリースした背景には少子化の現状をなんとかしたいという考えがある。去年の東京都の合計特殊出生率は0.99となっていて都道府県で唯一1を下回って全国最低となった。こうした中で都は出会いから結婚、妊娠、出産、子育てまでを継続して支援するという方針を打ち出しておりこの婚活支援もその一環。ただVTRであった婚活アプリでは年収証明の提出や最終学歴の登録などが必要になるということでやっぱり利用にあたってはハードルが少し高いと感じる人もいた。行政が婚活支援を行うということについては家族社会学の専門家である中央大学・山田昌弘教授は「収入や学歴などを理由に婚活に踏み出せない不安を抱いている人もいるため、高い条件をつけての利用を前面に出しすぎることで利用しにくい人が出てくる懸念もあり、行政が行う支援サービスなので誰もが利用しやすいという視点も必要ではないか」と指摘している。また行政の婚活支援が結婚こそが正しいといったメッセージになってしまって多様な考えを阻害する可能性もあると指摘する専門家もいる。都は結婚支援事業の予算として昨年度は2億円、今年度は3億円を計上しているので今後、事業の検証も必要となってくる。