福島第一原子力発電所は現在約4500人の作業員が働いていて、構内の約96%は軽装での立ち入りが認められている。しかし1号機付近は放射線量が高く長時間の滞在はできない。廃炉に向けた最大の難関は「燃料デブリの取り出し」。東京電力は当初ロボットアームで取り除く計画だったが、去年、原子炉格納容器内に通じる蓋を解放したところ、入口が堆積物で塞がっていて計画を進めるのは難しい状況だった。これまっで3度延期していて1グラムすら取り出せずにいる。釣り竿のような装置の利用を検討しているが、1回の作業で取れる量はわずか数グラム。1号機から3号機の総量は約880トンある。去年8月に処理水の海洋放出が始まった。タンクを撤去した後、取り出した燃料デブリを保管する場所に使用する予定。福島県浪江町は2017年に一部の地域で避難指示が解除となり、現在人口2100人以上が住んでいる。地域住民が集まる施設では、あす開催されるイベントの準備が行われていた。訪れていた住民は町外からの移住者ばかり。浪江町は今、全人口の約3割が移住者だという。吉田さやかさんは震災後、福島市に避難し2017年に両親や祖父らと浪江町へ戻った。しかし実家のある地域は避難指示が解除されておらず、町内の別の場所に住むことになった。吉田さんは2021年からにんにく「サムライガーリック」の栽培を始めた。名前は伝統行事「相馬野馬追」からとった。去年、実家がある地域の避難指示が解除された。