東京電力福島第一原発にたまる処理水の海への放出が開始されてからあすで1年となる中、政府は農林水産物などの輸出拡大に向けた会議を開いた。政府は2025年までに農林水産物と食品の輸出額を2兆円に増やす目標を掲げていて、去年までは輸出額の増加が続いてきたが、ことし6月までの半年間では中国による日本産水産物の輸入停止措置の影響もあって前の年の同じ時期より1.8%減った。会議では中国などに対し規制の即時撤廃を粘り強く求めるとともに、輸出先のニーズに対応できる産地作りの推進や海外の新たな市場開拓の支援などに政府一丸となって取り組んでいくことを確認した。林官房長官は「来年度予算の概算要求に新市場開拓や国際競争力のある産地育成をはじめ、必要な政策をしっかり盛り込むとともに、取り組みを加速するようお願いしたい」とコメントした。