撮影2日目。記者たちは震災以降12年、変わる町を見続けてきた。新聞社には1人の女性が交通安全教室の告知の依頼に来ていた。社員との会話にはあの日のことが話題に上がった。12年が経っても、まだ昨日のことのように感じているという。午後、入社4年目の菅野記者の取材に同行した。市内の高校を訪れた。太鼓の競技大会に出る部活動の取材にあたっていた。菅野記者は3月11日の新聞を一面を任され、頭を悩ませていた。菅野記者は震災当時は中学2年生だった。菅野記者は十三回忌をテーマに記事を作ろうとしていた。夜、編集部長が震災の翌日に出したという新聞を見せてくれた。これが彼らの原点だという。