東海東京インテリジェンス・ラボの柴田さんの予想レンジは146.30~147.80円。注目ポイントは「アメリカ7月の失業率悪化は一時的か」とし、「足元では米景気後退懸念が急拡大しているが、きっかけのひとつが7月の米雇用統計での失業率。7月の失業率が上昇したため景気後退入のシグナルとされる「サーム・ルール」が成立し、景気先行圏内に拍車がかかった。サーム・ルールは失業率の悪化度合いに着目したものだが、失業率はコロナ前の水準を維持しているうえ一時解雇者数は減っており米労働市場は底上げリスクに直面している状況にはない。失業率が上昇している理由の1つに移民の増加があげられる。不法移民対策案が共和党の反対で否決されたため昨年あたりからメキシコなどを経由した移民が増加していることも失業率の上昇に影響している可能性がある。さらに失業率の速報値は12日を含め1週間だけピックアップして推計されるが、7月にはハリケーンの到来で一時的に失業者が増え実態よりも失業率が高く出た可能性がある。次回の雇用統計で8月失業率が改善を見せるのは低金利上昇ドル高で反応する可能性がある。選挙戦についてはハリス氏が民主党から出馬することになり「確トラ」でなくなった点では不透明感が高まりやすく、様子見姿勢が強まる可能性があるが、新たな大統領が決まる11月以降は株高やドル高円安に振れやすい傾向がある。」などと述べた。