レストランやすしの外食チェーンが相次いで値上げを発表した。背景にあるのは例年にない米の値上がり。ごはん大盛り無料などのサービスも、難しくなってきているよう。から揚げが人気の千葉・柏市の食堂は、オープン以来、定食に欠かせないごはんの大盛り無料サービスを行ってきたが、米の価格の値上がりを受け今回サービスを見直した。大盛りはプラス100円に設定。せめてものサービスとして、次の来店時に飲み物などが無料になるクーポンを配っている。飲食店経営・高野紀子さんは「心苦しい気持ち」と語った。例年にない米の価格の高止まり。先月の米の相対取引価格は去年より57%上昇し、3か月連続で最高値を更新。外食チェーンの間でもメニュー値上げの動きが、すしチェーン・はま寿司は、あすから全店で全体の約5割のメニューで値上げすると発表。値上げ幅は一部店舗を除いて、10円〜60円になるとしている。まぐろやサーモンなど、1皿100円の一部のメニューの価格は据え置くものの、この規模の値上げはここ数年ではなかったという。レストランチェーン・デニーズも、あすから全店でライスを40円値上げする。さらに朝食やランチの時間帯のライスの増量を、これまでの無料から50円に有料化する。
外食への影響をコメ農家は、複雑な思いで受け止めている。新潟・南魚沼市のコメ農家・廣田正夫は、肥料や農薬の価格がおととしに比べて2割ほど上がって、利益がほとんど出なかった時期もあったという。コメが品薄になったことなどで、需要が高まり、出荷の際にJAから農家に支払われる前払い金もこれまでより25%引き上げられた。一方で値上げが続くと、消費者の理解を得られるか懸念もあるという。廣田さんは「(値上げに)理解してもらい、流通価格がもう少し落ち着くことを期待したい」と語った。ことしは、例年以上にコメが注目された1年だった。夏にはコメの仕入れが滞り、在庫が不足。手に入りにくい状況が続いた。東京・千代田区のコメ販売店。秋に新米が出て、全国的な米不足は解消されたが、価格は安定しなかったという。コメの販売店店主・福士修三さんは「これほど慌ただしい年はなかった」と語った。この店では、新米の売れ行きにも変化があった。飲食店向けは、新米よりも価格が安い前の年の米のほうが売れているという。今後も気になるコメの状況。ごはんの大盛り無料サービスを見直した食堂は「価格に応じて、適正なサービスを提供し続けることが大事」と話す。飲食店経営・高野紀子さんは「値段のバランスを見ながらやっていくしかない」と語った。企業などは、価格に応じた適正なサービスに頭を悩ませている。値上げすれば客が離れるかもしれないという懸念がありながらも、踏み切らざるをえない状況に来ているのかもしれない。
外食への影響をコメ農家は、複雑な思いで受け止めている。新潟・南魚沼市のコメ農家・廣田正夫は、肥料や農薬の価格がおととしに比べて2割ほど上がって、利益がほとんど出なかった時期もあったという。コメが品薄になったことなどで、需要が高まり、出荷の際にJAから農家に支払われる前払い金もこれまでより25%引き上げられた。一方で値上げが続くと、消費者の理解を得られるか懸念もあるという。廣田さんは「(値上げに)理解してもらい、流通価格がもう少し落ち着くことを期待したい」と語った。ことしは、例年以上にコメが注目された1年だった。夏にはコメの仕入れが滞り、在庫が不足。手に入りにくい状況が続いた。東京・千代田区のコメ販売店。秋に新米が出て、全国的な米不足は解消されたが、価格は安定しなかったという。コメの販売店店主・福士修三さんは「これほど慌ただしい年はなかった」と語った。この店では、新米の売れ行きにも変化があった。飲食店向けは、新米よりも価格が安い前の年の米のほうが売れているという。今後も気になるコメの状況。ごはんの大盛り無料サービスを見直した食堂は「価格に応じて、適正なサービスを提供し続けることが大事」と話す。飲食店経営・高野紀子さんは「値段のバランスを見ながらやっていくしかない」と語った。企業などは、価格に応じた適正なサービスに頭を悩ませている。値上げすれば客が離れるかもしれないという懸念がありながらも、踏み切らざるをえない状況に来ているのかもしれない。