3日間の政治倫理審査会のポイント。1.キックバック経緯と実態。2.不記載知ったのは?3.キックバック再開は誰が?。旧安倍派の政治資金パーティーを巡って、これまでに明らかになっていたのは、2022年4月に、派閥会長だった安倍元総理大臣がキックバックを取りやめる方針を決めたこと。そして、安倍氏が亡くなったあとに行われた派閥幹部の会合を経て、キックバックが再開したこと。2022年春ごろに、安倍氏と相談していたと証言したのは関芳弘氏。「法的に問題があるなら運用を改めるよう申し出た」と明らかにして、安倍氏は「取り扱いを変えようと思っていると応じた」としている。柴山元文部科学大臣は10年前の2014年ごろ、「派閥事務局から不記載の指示があった」と明らかにした。さらに、その10年前、萩生田元政務調査会長は、事務所の担当者に確認した内容として、2004年の派閥パーティーの際に、派閥事務局から販売ノルマの超過分は返金され、収支報告書に記載しない取り決めがあるという説明を受けたとしている。少なくとも森元総理大臣が派閥の会長を務めていた20年前の時点で、キックバックや不記載の運用がなされていたことがうかがえる。そして、議員らが不記載などの不適切な運用を知った時期について。去年秋以降に一連の問題について報道があってからという議員が16人。それ以前に知っていたという議員は3人。焦点となっていた誰が再開を決めたのかという点は明らかにならなかった。また派閥幹部に対し、キックバックを継続するよう要求した議員がいたことがこれまでに明らかになっているが、今回、継続を求めたという発言はなかった。政治倫理審査会は参議院側では残る23人について日程調整が進められていて、年内の開催を目指す動きが出ている。