廣瀬伸恵さんは栃木市で建設会社を営んでいる。従業員の殆どは窃盗や詐欺、薬物の使用などで罪を犯した若者たちだという。廣瀬さんは仕事だけでなく私生活の相談も引き受けている。廣瀬さんの両親はケンカが絶えず家にいないことが多かったという。寂しさを埋めようと廣瀬さんは暴走族を結成し仲間を集めた。これがキッカケで障害事件やドラッグの密売などに手を染め青春時代の多くを塀の中で過ごすことになった。廣瀬さんが変われたキッカケが子どもが生まれ母親になったことだった。調理の仕事を見つけ働き始めたが世間の目は厳しかったという。その後、仕事を転々とした廣瀬さんは今の会社を起こし自分と似た境遇の人を積極的に受け入れるようにした。目指しているのは何度失敗してもやり直せる場所だという。今では従業員の数は40人ほどに増え、廣瀬さんを母親と慕う若者が集まっている。今年から廣瀬さんの会社に就職した浦屋さんは特殊詐欺に手を染め服役し塀の中で読んだ雑誌で廣瀬さんを知ったという。罪に走ったきっかけはいじめだった。今は働きながら通信制の大学で法律を学び夢を叶えようとしている。