外国人に人気の意外スポットについて、外国人客の行動を分析している「ナビタイムジャパン」に話を聞いた。今、イチオシの意外スポットについて、「ナビタイムジャパン」藤澤政志さんは「奈良県になります。奈良の有名な大仏は東大寺の大仏。別の大仏がもうひとつ、ここから南の方にある。ここのスポットが特別な大仏で、春のシーズンに限定すると4.17倍に増えている」と話し、奈良県の有名な東大寺の大仏以外に外国人に人気の特別な大仏がいて、訪れる外国人の数が急上昇しているという。そんな“もうひとつの奈良の大仏”は奈良公園から南へおよそ30kmの場所にあり、そこは標高314mの高い場所にある西暦703年に建立されたという壺阪寺。そこには外国人観光客が寺のあちこちにいた。しかし、外国人観光客は念願の場所を訪れたのに、なぜか落胆。その理由について、オランダから来た人は「ネット上に美しい桜の写真がたくさんあったから」と話す。この時、まだ桜は咲いていなかったが、外国人観光客が本当に見たかったのは、まるで桜の花が大仏様を包み込むような幻想的な光景。通称“桜大仏”と呼ばれていて、桜と大仏という日本らしい風景の融合が海外のSNSで「まるで天国みたいだ…」「ここに行くのが私の夢」と話題に。桜に囲まれた大仏様を一目見たくて、春になると外国人観光客が押し寄せるようになったという。しかし、取材したこの時、桜はまだ蕾の状態。フィリピンからの観光客は「桜が咲いていたらなって思ったけど、残念でした。2〜3日、早かったみたい」、台湾からの観光客も「もう桜が咲いていると思って来ちゃったよ。でも早すぎたね」と、桜が咲く前にフライングで来てしまう外国人が続出。アメリカ人のカップルも「もう満開だと思っていました。ちょっと早かったね」と話していたが、散策を始めると、普段、見ることのない日本のお寺に興味津々で、あちこちでたくさん写真を撮っていた。一方で、フランス人の3人組は桜の代わりに一足早く咲いた梅の花を撮影するなど、“桜大仏”は見られなくても風光明媚なお寺を満喫していた。壺阪寺の桜は現在、開花していて、4月上旬には満開になり“桜大仏”が見頃を迎えそう。ということで、外国人観光客が急増している意外スポットを調べてみたら、日本人も知らない日本の魅力を見つけ出し、その時、その場でしか味わえない体験や風景を楽しんでいる外国人が多くいることが分かりました。