もはや、“チョコレートショック”と言ってもいいほど。いま、チョコレート菓子は軒並み値上げラッシュとなっている。ロッテは「コアラのマーチ」や「パイの実」などを8月出荷分から順次値上げしている。森永もおととい出荷分から「ダース」や「小枝」などの菓子の価格改定を行った。明治は10月からチョコレート、スナックの価格改定や内容量変更を行う商品が合計で102品となっている。値上げの要因の一つとなっているのは、原料となっているカカオ豆の高騰。主な原産国となっている西アフリカの天候不良などで記録的な不作となっているカカオ豆。ニューヨーク市場での取り引き価格は4月に1トン当たり1万2000ドルを超えた。先月は1年前と比べて2.5倍以上上がったまま。カカオ豆を輸入している商社によると、短期間に供給が回復できる見込みは全く立たず、少なくともあと1年はこの高騰が継続しそうな状況。葛藤しながらも買う選択をする街の声。高騰による悩みは洋菓子店でも。アーモンド洋菓子店・米田幸介店長は「ずっと耐え続けてはきましたけど、それでもやっぱり厳しいものは厳しい」と話す。店ではチョコレートの全商品を先月3年ぶりに値上げしたという。ただ仕入れ価格は今後もさらに上がり続ける見込み。ロッテ・マーケティング本部・田中瑛美子さんは「板チョコレートを厚み110%アップしました」と話す。口にしたときの満足感を生むために、内容量はそのままでチョコレートを厚くしたという。