日銀の植田総裁は2%の物価安定目標が持続的・安定的に実現する見通しになればマイナス金利政策の修正などを検討する考えを示していて、その判断にあたっては春闘の動向や中小企業への賃上げの広がりを重視している。こうしたなかきのう迎えた春闘 集中回答日では自動車・電気・鉄鋼・流通・サービスなどでも去年を大幅に上回る賃上げが相次いでいる。これを受け日銀内でも「強い結果だった」と評価する声があり、金融政策の修正に向けて環境が整いつつあるとの見方が広がっている。あす連合が公表する春闘の第一次集計結果を踏まえ、日銀は来週18日・19日の金融政策決定会合でマイナス金利政策の解除や長期や短期の金利を低くおさえる「イールドカーブコントロール」を撤廃するかなど政策修正を議論する見通し。