日銀はきょう、2日目の金融政策決定会合を開く。政策委員の間で物価が見通しに沿って上昇しているという見方が強まる中、追加の利上げについて検討し、最終的な判断を行う。日銀は当面の政策運営の方針について、9人の政策委員が議論する。植田総裁は、基調的な物価上昇率が目標とする2%に向けて、安定的に上昇すれば追加の利上げを行う考えを示しているが、多くの委員が物価は見通しに沿って上昇しているという見方を示しているものとみられる。委員の中には、円安が物価を押し上げるリスクを注視すべきだという意見もあり、関係者によると、きょうの会合で日銀は追加の利上げを検討する方針。具体的には、現在0%〜0.1%程度としている政策金利を0.25%程度に引き上げる案などについて議論を行うとみられる。ただ、委員の中には実質賃金のマイナスが続く中では、消費の動向などをなお見極めるべきだという慎重な意見もあり、直近の経済データを分析したうえで最終的な判断を行う。日銀が利上げを実施すれば、ことし3月にマイナス金利政策を解除して以来となる。また今回の会合では、大規模緩和の一環として進めてきた国債の買い入れについて、今後1年から2年程度の具体的な減額の計画を決定する。日銀はきょう昼ごろ決定内容を公表し、午後、植田総裁が記者会見を開いて説明することにしている。