ロサンゼルスオリンピックの競技に採用された「スカッシュ」。4面を壁に囲まれたコートの中で、ゴム製のボールを1対1で撃ち合うもの。ボールのスピードは最速で時速200キロにも達するといわれ、スピード感にあふれている。今日と明日、全日本の準決勝と決勝が行われる予定。全日本選手権で7回優勝している机龍之介選手は去年から世界大会への挑戦も始めている。スカッシュに使うゴムのボールはあまり跳ねないものだが、1バウンド以内で打ち返さないと失点となる。机選手は4方の壁を活かして相手を翻弄することを得意としている。両親の影響で幼少の頃からスカッシュに親しんでいたといい、「気づいた頃にはもうコートにいて、ラケットを握ってボールを打っていた」と話した。普段は都内の企業で人事の仕事をしており、会社の協力も得て午前中の2時間を練習に当て、仕事が終わったあとにトレーニングに行く日もあるとのこと。机選手が大切にしているのは、自分を育ててくれたスカッシュ界への恩返し。競技と仕事の合間を縫ってスカッシュの無料体験会を開催しており、この一年で200人以上が参加している。机選手は「スカッシュをやる場所やきっかけがないという声をいただいたのでそういう場を設けようと思った」「日本でスカッシュを楽しむ方を増やせれば」と話した。先月、机選手やスカッシュ界の悲願だったロサンゼルスオリンピックでのスカッシュの採用が決まった。机選手は5年後の出場を目指している。また机選手が出場する準決勝と決勝は今日と明日に横浜市内にあるショッピングモールで行われ、無料で観戦できる。