厚生労働省は、2歳未満の子どもを育てながら時短勤務をしている人に対し賃金に上乗せして賃金の1割に相当する額の給付金を支給する方針を示した。時短勤務によって収入が減る状況を改善することで子育てしやすい環境づくりにつなげたい考え。一方時短勤務をする人が満足できない状況は以前続いている。厚生労働省のアンケートによると、時短勤務の制度を利用・または利用していたと回答した人は男性は7.6%、女性は51.2%にとどまっている。最多の理由は男女ともに「収入が減るため」。女性の転職支援を行う都内の会社では時短勤務の人が相談に訪れている。時短勤務など特別扱いに負い目を感じ退職し転職することにしたという。この他支援会社に寄せられる相談は、時短勤務により適正に評価されない、出世ルートから外されたりするなど。頑張っているのに評価されないという苦しみが背景にあり、時短勤務の人の満足度が下がっているという。取材した大手デパートではフルタイムの社員と人事評価に差をつけず希望すれば管理職にも登用するという。こちらで働く川上さんは時短勤務で管理職に就き、今は宝飾品売り場のマネージャー。この職場ならできるのではとマネージャーを希望したという。矢島主席研究員は給付金は男女ともに時短勤務の取得を広げるメリットがあると評価している。一方で人事評価にはついてはまだ時間の長さで行っている面があると指摘。