骨董ワールドは横浜で年2回開催され、200店舗以上が出店。買い物代を払う代わりに家を見せてもらう企画で出会ったのはブリキコレクターの大倉さん(70歳)。38,000円のおもちゃを交渉して28,000円で購入した。元海上自衛官で現在は自衛隊の護衛艦の消防自動車の整備アルバイトをしている。娘と息子は独立しており妻と二人暮らし。金沢文庫駅からバスへ自宅へ帰った。3LDKで購入時は4,300万円だった。玄関ではサトちゃん人形がお出迎え。友人から1万5~6千円で買ったという。リビングはおもちゃで溢れていた。時計を抱えたペコちゃんは約20万円。一番高価なのは博物館が売りに出したエジソンの蓄音機(1898年製作)で120万円。音を聴かせてくれた。円盤型オルゴールも鳴らしてくれた。19世紀のフランス製で19万円で購入した。キッチンにはハイネケンの看板があった。電気をつけるために電気工事士の資格を取得した。取材していると妻ミサコさん(66歳)が帰宅。おもちゃについて聞くと「物はない方が良いかな。生活には支障ないかな」と語った。冷蔵庫を見せてもらうと絶対に切らさないというヨーグルトや黒ニンニクが入っていた。寝室もおもちゃがたくさんだった。抽選で当たったアサヒビール「ロボッ庫」を見せてくれた。ビールを注いでくれるロボットだった。奥の部屋にもおもちゃだらけ。新幹線ひかりのブリキ(1964年)、足踏みミシンのブリキ(1960年代)などを見せてくれた。自分で修理して動く状態にしたという。妻は「こういう世界には薬がないから。もう手遅れかな」と語った。海上自衛隊員だったころは1年の3分の2は海だった。船のエンジンを直す機関幹部だった。子どもの面倒を見られなかったからおもちゃに愛情が移ってるのかもしれないと語った。おもちゃはお風呂に入れて洗ったり、衣替えをしている。