元ECB総裁、ジャンクロード・トリシェ氏は、2003年から8年にわたり総裁を務めユーロ危機にも対応した人物。FRBは、先月のFOMCで関税によるインフレへの警戒から5会合連続の利下げ見送りを決定。しかし、ベッセント財務長官は、今の政策金利は最大7回分の利下げ余地があるとして、9月の会合では2回分に相当する0.5ポイントの利下げを行うべきだと述べた。トリシェ氏は、「政府と中央銀行の間に緊張が生まれることはよくあるが、総裁がすべきはそれらを全て無視すること、とるべき行動をとっているパウエル議長を称賛する」などとコメントした。トリシェ氏は、深刻な財政危機を見てきた経験から、債務が膨らむいまの各国の状況に警鐘を鳴らした。