フランス議会下院の選挙。1回目の投票では、極右政党の国民連合が得票率で首位に立つ見通しとなった。3週間前に行われたヨーロッパ議会選挙で大勝した勢いを保っていたことや、左派の複数の政党が協力して左派連合を結成し、マクロン大統領の与党連合との間で、反極右の票が分散したことが背景にあるとみられる。今月7日には、決選投票が行われる。1回目の投票の上位2人と、1回目の投票で有権者の12.5%以上の票を獲得した人が進む。投票率が上がれば、決選投票に進む候補者も増える。2022年の議会選挙では、1回目の投票率は47%で、決選投票で、3人の候補者がいる選挙区「トリアンギュレール」となったのは、8つだった。今回は、最終的な投票率が60%台後半、70%に迫る勢いだと予想されている。トリアンギュレールとなる選挙区は、285~315にのぼると予想され、そのうちの大半が国民連合・左派連合・与党連合による争いになる見通しだ。各政党は、1回目の投票から48時間以内に決選投票に候補者を進ませるか否かを決められる。左派連合と与党連合が極右政党の躍進をどこまで阻止できるかは、どれだけ候補者を一本化できるかにかかっている。マクロン大統領は、1回目の投票結果を受けて、ともに協力して、国民連合に対抗するよう呼びかけた。望月は、選挙の最終結果となる決選投票まで1週間、フランス国内で、各勢力の動きや論戦がより一層激しくなりそうだなどと話した。