今月6日から9日にかけて、加盟27か国で投票が行われたヨーロッパ議会選挙は、開票作業が進められている。日本時間のきょう午前3時すぎに、ヨーロッパ議会が発表した議席予測によると、フランスでは、EUが統合を進めて強い権限を持つことに反対する極右政党の「国民連合」が、マクロン大統領率いる与党連合に対し、獲得議席で倍以上の差をつけて大勝する見通し。これを受けてマクロン大統領は急きょテレビ演説を行い、“フランスの議会下院に当たる国民議会を解散する”と明らかにし、近く選挙が行われることになった。EU加盟国全体でも、EUに懐疑的な右派や極右の政党が所属する2つの会派が合わせて130前後と、議席を増やす見通し。これまでEUの政策を主に支えてきた中道右派や中道左派などの3大会派は過半数を維持する見通しだが、EUに懐疑的な勢力が議席を増やすことで、EUの政策運営にどのような影響を及ぼすかが焦点となる。