第一生命経済研究所・田中理さんの解説。極右の躍進がヨーロッパ各国で広がっている。欧州市民の間で極右思想の持ち主が増えているわけでは全くない。物価高騰による生活困窮、移民の流入増加、治安悪化、こういったものが重なり政府の対応が不十分、自分の声が届いていないと考える有権者が増えている。あとは極右政党の方のイメージ戦略も成功している。EU政策運営への影響について。極右、保守会派にも委員会ポストや助成金、主流派政党が極右の主張を取り込み→気候変動対策推進の遅れ、移民規制強化など、EU政策決定の遅れ。今晩ヨーロッパ議会が予定されている。注目点についてはEU主要高官人事。前回2019年にフォンデアライエンが欧州委員長に指名されたとき、かなりギリギリだった。万が一否決されてしまうと2度目の投票はなく、フォンデアライエン以外の人を決めなければいけない。米大統領選でのトランプ氏再選について、田中さんは「財政面での影響を懸念している。ヨーロッパの財政リスク、そういったものが意識されやすい局面が出てくるだろう」などと話した。