- 出演者
- 矢内雄一郎 大浜平太郎 片渕茜 平出真有 田中理 深谷幸司 小竹洋之
オープニング映像。
17日のNY株式市場 株価の終値を確認した。半導体の中国への輸出規制が強化されるとの報道をきっかけにAMDやエヌビディアなどの半導体メーカーや半導体製造装置企業・アプライドマテリアルズなど関連銘柄が大幅安となった。主要ハイテク株も軒並み売りが優勢となり、ナスダックは前日から2.8%下落した。ハイテク株以外への物色が進み、ダウは底堅い値動き。ジョンソン・エンド・ジョンソンなど決算を発表したヘルスケア株が買われた。
ブルームバーグ通信は16日、アメリカのバイデン政権が日本とオランダに対し「中国に最先端の半導体技術の提供を続ければ、輸出規制を強化することを検討している」と伝えた。具体的には日本の半導体製造装置大手「東京エレクトロン」とオランダの「ASML」に対し、アメリカ政府の承認を受けなければ中国へ製品を輸出できないルールを導入するという。この2社はすでに一部製品の対中輸出を取りやめているが、中国での修理・点検業務は続けているためアメリカは規制強化をちらつかせ、撤退を迫っているという。報道を受け「東京エレクトロン」「ASML」の株価はそれぞれ大幅に下落した。また、アメリカのトランプ前大統領はブルームバーグ通信が16日に公開したインタビューで、「中国が侵攻した場合、台湾を守るか」という質問に対し明確に答えず、「台湾はアメリカに防衛費を払うべきだ」と述べた。発言を受け台湾の半導体受託生産大手「TSMC」のADRは8%下落した。
FRBのウォラー理事は17日に行った講演で「利下げの時期が近づいている」との認識を示した。ウォラー理事はインフレ率について「今後も低下し続ける可能性が高い」との見通しを示した上で「利下げが遅れれば景気後退に陥るリスクが有る」と指摘している。ただ、「実際に踏み切るにはインフレ率定価を裏付けるデータがあと少し必要」とも述べているため、利下げ介しは9月以降を想定しているとみられる。
FRBは17日、ベージュブック(地区連銀経済報告)を公表し、「アメリカの経済活動は6月以降わずかから小幅な拡大を維持した」との見方を示した。ただ、経済活動が前から「横ばいまたは縮小している」とした地区は5つに増えた。また、賃金は小幅→緩やかに、物価は小幅に上昇したとのこと。今後6か月の見通しについては「大統領選挙やインフレなどの不確定要素から、成長が鈍化する」としている。
イギリス議会では17日、総選挙後初の開会式が行われ、14年ぶりに政権交代を果たした労働党のスターマー政権の施政方針を慣例に則りチャールズ国王が代読した。施政方針では「経済成長の確保が使命」とし、新産業への積極的な投資やAI開発に関する法案など、重点政策を実現するために必要な帆南を発表した。また、外交政策についてはブレグジット後関係が冷え込んだEUとの関係を見直し、貿易や投資分野での改善に努めるとしている。
高橋さんに話を聞く。バイデン政権による対中規制観測などを受け半導体株が売られた、対中規制自体はここ数年続いていた流れであり大きなサプライズではないが、足元はトランプ氏再選を見越したグロース株売とバリュー株買いのトレードが進んでいたタイミングで売りを加速させたと見ているとのこと。長期的には規制が強化されていくという印象が強まったことも投資家心理の重しになった。18日はTSMCが決算発表。半導体株の年初来上昇率は総じて高く、短期的にはTSMCの決算発表で利益確定売りを早期で止められるかが焦点になるとのこと。また半導体株の下落について、「長期目線ではあまり心配していない」とし、対中規制は前回のトランプ政権下で本格化し何年も続いている動きだが、逆風以上に需要が拡大し当時の政権下でも半導体株のパフォーマンスはS&P500を大きく上回っている、来週のアルファベットから主要ハイテク企業の決算発表が始まり、半導体需要につながる設備投資額の開示や、半導体メーカーの決算発表も今月後半から本格化する予定、AI向けを中心に半導体向けの需要は引き続き好調とみられているなどとし、「徐々に好調な業績へ焦点が戻って来ることで買い戻しが進むとみている」などと話した。
金利・商品・欧州株・株式先物の値を伝えた。
今朝のゲストは第一生命経済研究所の田中理氏とマーケット・リスク・アドバイザリーの深谷幸司氏。深谷氏はきのうのドル円相場の円高方向に進んだ要因について、「トランプ氏と河野氏の発言が材料と言われている、もう少し長い目で見るとアメリカの景気減速・雇用緩和・インフレ鈍化がはっきりしてきている、利下げは確実になってきているというところ、介入もあった。ドル円相場のトレンドが年初来のドル高円安のトレンドを切ってきたところだったので円の買い戻しに勢いがついたところはあると思う」などと話した。
為替の値動きについて伝えられた。
深谷さんのドル円予想レンジは154.50円~156.40円。きょうの注目は、ECB理事会でラガルド総裁が何を話すかだという。「6月に利下げをしたばかりなので今回は現状維持だが、追加利下げに前向きなスタンスが見られるかというところですね。」等と話した。注目ポイントは「円キャリー環境に変化の兆し」。「実際の収益の大半は金利差より、ドル高円安トレンドそのもの。金利差をバッファに円安トレンドにかけてきているのが実態。足元でトレンドの持続が微妙になってきた。トレンドがなくなってくると円売りは金利差頼みになる。収益を支える足場の一角が崩れることになる。」などと話した。また、「アメリカの経済指標が景気減速、雇用緩和、インフレ鈍化を示し、9月の利下げが確実。日銀は一段の金融緩和解除が確実な情勢。短期金利差が開いたまま。」などと説明した。ユーロ高円安が行く状況にはなく、アメリカ株が調整してくると円高になりやすいとのこと。
10年国債の利回りを伝えた。
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世界の株価の値動きについて伝えられた。
岡三証券・小川佳紀さんの日経平均予想レンジは、4万円~4万500円。「急速にドル安円高が進行して朝方から大幅に下落してのスタートになりそう。一方で、日本株は7月に入り急ピッチで上昇してきた。売り一巡後の反発力、押し目買い意欲の強さが試される一日になりそう。」と話した。注目ポイントは「日本企業の「課題解決力」を再評価」。2024年上半期に時価総額が増加した主な企業が紹介された。「価値創造型企業」「課題解決型企業」が背景にあるという。最近では日本が抱える長期的な課題を解決する力を有する企業が再び評価されてきているとのこと。日本が抱える長期課題について「人手不足」「電力不足」「半導体不足」だと伝えられた。長期的視点に立って課題に立ち向かう企業を選別する投資戦略が有効だという。
障害を理由に不妊手術を強制した旧優生保護法を憲法違反とした最高裁判決を受け、岸田総理大臣はきのう原告や弁護団と面会し、政府として謝罪した。岸田総理は「政府の責任は極めて重大なものがある。政府を代表して謝罪を申し上げる」と述べた。また、岸田総理は、旧優生保護法をめぐって争っている別の裁判で不法行為から20年が経過した際に、損害賠償の請求権が消える「除斥期間」の適用を取り下げる意向を表明。これまで国が「除斥期間」適用の主張が争点となっていたが、国が主張を取り下げることで裁判は和解に向かう見通し。
イタリア南部で開かれたG7(主要7カ国)貿易相会合は閉幕した。共同声明では、中国が貿易の制限で経済的威圧を強める中、重要物資のサプライチェーン強靭化に向け、価格以外の要件も考慮した共通のルール作りを進める方針を示した。さらに中国の電気自動車(EV)などを念頭に、不透明な補助金などによる過剰生産を「有害」と非難し、G7が連携して対処するとした。会合ではWTO(世界貿易機関)の改革についても協議した。
商社の業界団体である日本貿易会・安永竜夫会長は「為替は150円を超えるレベルは明らかに行き過ぎた円安だと思う」と述べ、歴史的な円安水準に対し危機感を示した。そのうえで為替相場について「日本の国力や経済の大きさを考えるとこのレベルが続くとは思っていない」と述べた。
東京ガスは子会社のシステムに不正アクセスがあり、約416万人分の氏名や住所などの個人情報が流出したおそれがあると発表した。不正アクセスを受けたのはガスや電力などの営業を手がける東京ガスエンジニアリングソリューションズで、現時点で情報の不正利用は確認されていないとされている。
「6月の貿易統計発表」など、今日の予定を伝えた。
田中さんは「ECBのラガルド総裁は、今後の利下げ決定はデータ次第と言っているが、データが十分に揃っていないとも発言しています。注目されるのは賃金動向で、ECBが発表している賃金トラッカーというのがあるが年後半の賃金の高止まりを示唆しています。追加利下げのハードルというのは上がっているので、6月に渋々利下げを受け入れたタカ派が、今回どういった発言をしているのか注目されます」深谷さんは「最近景気悪化懸念が一旦後退したような感じでしたが、ZEW・景況感指数などをみると大きく悪化しているのもあり、再び景気懸念ということで利下げもあり得るかなと思っています」などと話した。