- 出演者
- 池谷亨 片渕茜 平出真有 中原みなみ 矢嶋康次 小川浩一郎 尾河眞樹
オープニング映像。
NY株式の終値を伝えた。週末、世界に衝撃を与えた米国・トランプ前大統領の暗殺未遂。マーケットでは、11月の選挙で勝利する可能性が高まったとみて、恩恵を受けそうな銘柄を買うトランプトレード一色となった。ダウではエネルギー大手・シェブロンや金融株などが上昇をけん引。規制緩和による業績向上が期待されている。重機メーカー・スミス&ウェッソン、暗号資産交換所・コインベース、民営刑務所・GEOグループが上昇。トランプ前大統領のSNS・Truth Socialの運営企業も大幅高となった。FRB(連邦準備制度理事会)・パウエル議長が、利下げが近づいていることを改めて示唆。中小型株が力強く上昇。セクター別騰落率を伝えた。
米国の金融大手・ゴールドマンサックス4−6月期決算は純利益が1年前から2.5倍となり、1株予想が市場予想を上回った。主力の投資銀行部門は債券引受が順調で、収入が21%増加した。また、債券や為替、商品のトレーディング収入が17%のプラスとなり、全体を牽引した。
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FRB(連邦準備制度理事会)・パウエル議長は、先週発表された消費者物価指数を含めた4−6月分の経済指標を受け、インフレ率の目標2%への持続的な低下に対する「自信がいくらか深まった」と米国の首都・ワシントンで開かれたイベントで発言。利下げ時期に関しては、インフレ率が2%に低下するのを待つ必要はないとの考えを改めて示した。
野村グループ・藤井摩耶さんがリモート解説。週明けのニューヨーク株式相場について。週末の米国・トランプ前大統領の暗殺未遂事件と今週の共和党全国大会を背景に大統領選に置ける党首による勝利を想定した物色が強まった。規制緩和が期待される金融とエネルギーは上昇。鉄鋼関連銘柄が力強く推移。一方で再生可能エネルギーや中国ADR銘柄などは大きく下げた。米国6月小売売上高について。野村ではヘッドラインの小売売上高を−0.4%と予想。自動車セクターの売り上げ低迷が下げをけん引すると考えている。米国では先月、自動車ディーラー向けのソフトウェア会社が大規模サーバー攻撃を受け、これも自動車の売り上げを押し下げる方向に働いたとみられている。自動車、ガソリン、建築資材、外食を除いたコントロールグループの予想は+0.2%。インフレを考慮した実質小売売上高は−0.2%とマイナスを想定。同指標の6カ月平均を下回る水準。年初から下落基調が継続する見込み。「融資申請者が審査に落ちた割合」のグラフを紹介。藤井さんは「先日の雇用統計では賃金の伸びが減速。労働市場の減速は続いており、今後数カ月にわたって消費活動も下押しされると予想している」と話した。
その他のマーケットの動きを伝えた。
米国・トランプ前大統領の銃撃事件を受け、短期的なマーケットへの影響について、尾河さんは「ドルが上昇、株高になったり、金利上昇、トランプラリーと言われるような片鱗が見られた。その後FRB(連邦準備制度理事会)・パウエル議長の発言でちょっとドル安方向に戻ったが、トランプ前大統領の勝利を意識しているような動きがあった」。と話した。パウエル議長の「インフレ率が持続的な低下に対する自信はいくらか深まった」との発言について、尾河さんは「これ以上踏み込んで言えないのは、あまり市場に期待をさせてしまうと金利が下がって株がもっと上がってというような動きになり、あまり株式市場が盛り上がりすぎてしまうと資産効果でさらに米国景気が過熱して、またインフレの芽が再び出てきてしまうリスクがある。今の段階ではこれでも抑え気味。8月にジャクソンホールもある。そういったところで今後の方針を示していく」などと述べた。
11月の米国大統領選挙に向けた共和党の党大会が、中西部・ウィスコンシン州ミルウォーキーで開幕した。共和党候補指名が確定しているトランプ前大統領は、SNSで副大統領候補としてJ・D・バンス上院議員をあてると発表。バンス氏は39歳、貿易、移民政策でトランプ前大統領に近いとされている。政界入り前は投資家として活動し、ベストセラー作家としても知られている。バンス上院議員はウクライナ支援に反対しているほか、トランプ前大統領と距離が近く米国ファーストを掲げ、政策面で多くが一致。大統領選ではトランプ前大統領の支持層をさらに固める役割が期待されている。トランプ前大統領は以前から副大統領の条件について「良い大統領になると思える人物」と語っていたとさえる。トランプ前大統領は党大会最終日に演説する予定。
為替の値動きを伝えた。
尾河眞樹さんのドル円予想レンジは157.30円~158.60円。尾河さんは「覆面介入などの噂もあったりして、ドル円は下げていたが、年初来の上昇トレンドは、トレンドラインを割り込むかがカギとなり、157円付近が割れるかどうかが大事な局面です。6月27日の米国・バイデン大統領とトランプ前大統領のテレビ討論会で、バイデン大統領は精彩を欠いていました。今回の暗殺未遂で、直後もドル高、株高、金利高の流れとなりました。『ほぼトラ』の見方が強まって、選挙前に前倒しでトランプラリーが始まる可能性は高いですが、その後、トランプ大統領就任となった場合はドル安円高に変わる可能性は十分あります。トランプラリーの場合、ドル円は166円付近辺りが一旦の上値目処になり、勝利後はドル安円高に変わっていく可能性があります」などと話した。
各国の10年国債の利回りを伝えた。
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SMBC日興証券の安田光さんの日経平均予想レンジは4万1100円~4万1400円。安田さんは「今日は反発して始まることが予想されます。急ピッチの上昇もあり、利益確定する動きもみられ、高く始まった後は方向感の出にくい展開を想定しています。今年の株主総会でも、アクティビストらによる株主提案がいっそう取り入れやすい環境になっていくと思われます。ネットキャッシュ比率、今期予想配当利回り、政策保有・時価総額の保有率が高い傾向があります。私は、株主提案の増加が、日本のマーケットが本来の資本市場らしさを高めていくことにつながると考えています。今後は、政策保有株の解消進展が不可欠です」などと話した。
中国国家統計局発表「4−6月GDP(国内総生産)」は、1年前と比べて↑4.7%だった。不動産市況の低迷などが響き、成長率は鈍化した。政府目標の「5%前後」には届かなかった。マンションなどの不動産開発投資1−6月累計↓10.1%(前年比)。大幅減少が続いている。きのうから中国共産党の重要会議・三中全会が、中国・北京で開幕。不動産不況や人口減少で経済の先行き不透明感が強まる中、中長期の経済方針を討議し、決定内容を閉幕日の18日に発表する見通し。
整備計画が遅れているリニア中央新幹線について、国土交通省のモニタリング会議の委員が、山梨県内で再開されたボーリング調査を視察した。工事をめぐっては、「掘削により、静岡県の地下水が山梨県に流れ出る恐れがある」と静岡県・川勝前知事が中止を求めていたが、川勝氏が辞職したあとの5月に調査を再開していた。モニタリング会議・矢野弘典座長は「思ったより少ないと思う。いかに迅速に対応するか」と述べた。
ドイツで7月ZEW景況感指数、アメリカで6月の小売売上高、バンク・オブ・アメリカやモルガン・スタンレーが決算を発表する。
ニッセイ基礎研究所・矢嶋さんが中国経済の停滞感について「長期低迷のシナリオが見え始めている。中長期の経済政策として一人っ子政策の見直しなどを行ったが、今後中国経済に下振れリスクを警戒する声が強くなると予想。きのう出たいろいろな統計も総じて弱い」とコメント。アメリカの小売売上高についてソニーフィナンシャルG・尾河さんは「エコノミックサプライズ指数では下振れが続いているにも関わらずドルは上昇している。背景には大統領選や日本の実質金利がマイナスであることもあるかもしれない。CPIの後のように覆面で介入などあるかもしれないので要注意」とコメント。
全国の天気予報を伝えた。
NY株式の値動きを伝えた。
野村グループ・藤井摩耶の解説。藤井さんは「先週発表の消費関連企業の決算は弱いものが多く、インフレが落ち着く中で価格力が下がる飲料や食品関連の銘柄はマージンをキープするのが難しそう。そのため引き続き消費動向への注目度は高い。今週末から来週にかけては、クレジットカード各社の決算が控えている。一部のデータでは、デビットカードとクレジットカードの利用額は、現在月次で1%台の伸び」などと述べた。藤井さんはEPSのアナリスト予想の変化に注目している。藤井さんは「米株は決算が近づくにつれて、アナリストが業績予想を下方修正するトレンドがある。今回は期待値が高すぎて決算後が怖いとのネガティブなコメントがマーケットでは多く見られる。S&P500のうち493銘柄で年後半に伸びが期待されている。去年はこの時期に需要が低迷していてそこからの回復が見込まれる。ただ直近の経済指標、企業コメントは幅広く弱いものが多く、大型テック以外のEPS予想が強さをみせるのか心配。資本財について予想EPSが-4.7%。ダウンサイド観点のリスクからは救いかと思う」などと述べた。