ドイツ証券・小川和宏が電話で解説。ドル/円予想レンジ:148.70円~149.70円。アメリカの経済指標は強弱入り混じった内容だったが、全体としては先週までのリスクオフトーンの戻りで、為替もドルが対主要通貨で売られる一方、ドル円が上昇、結果クロス円の上昇になった。本日のドル円は日銀金融政策決定会合、アメリカFOMCの結果を前に小動きを予想。注目ポイント:大転換を迎えるドイツ。財政規律を守ってきたドイツが政策を大転換する可能性が出てきている。ドイツの主な財政拡張案:500億ユーロのインフラ基金設立、GDP比1%を上回る部分の防衛費→債務ブレーキの対象外、州の買い入れ上限引き上げ。小川氏は「ドイツはこれまでの高輸出、低防衛負担のモデルから、自らの防衛力を高めるためには大規模の財政出動が必要。タブー視されていた債務条項の憲法改正まで踏み込んだ内容が次期政権を担う政党から提案されている。ユーロは目先ユーロ高方向の1.10~1.12を目指すと考えている。その後はトランプ政権から相互関税が発動されると思われ、いったんドル買いに引っ張られる局面も考えられる。ドイツの財政支出の流れがEUに波及すれば、長期的にはアメリカドル一強の構図からの修正が進むと考えている」などと話した。