歌舞伎町近くにある春山記念病院は、ベッド数99床の小規模病院でありながら年間7500台以上の救急車を受け入れている。空手の試合中に相手の蹴りが顔面に入った男性が運ばれてきた。脳や骨に異常はなかった。30分後には同じ大会に出場していた大学生が来院。右腕とう骨が折れていたため、一旦右腕を固定し後日地元の病院で手術することになった。救急外来に対応する医師は1人、看護師は3人。3年前に救急科専門医として就任した藤川医師は、断らない救急を掲げて24時間365日患者を受け入れる体制を作ってきた。午後5時に急患が途絶えると、藤川医師はこの日初めて休憩をとった。夜になると急性アルコール中毒の患者が増える。ナッツアレルギーを知らずにピーナッツバターの菓子を食べてアナフィラキシーショックを起こした患者には、処置薬を点滴で注入した。
