医師が都市部などに偏り地方で不足する問題をめぐっては、武見厚生労働大臣が年末までに具体策を取りまとめる方針を示している。こうした中、政府は医師が少ない地域の勤務経験を院長などの管理者に就任できる要件とする医療機関を拡大する方向で調整に入った。全国におよそ700あり都道府県知事によって承認される「地域医療支援病院」はすでに要件となっていて今後対象の医療機関をどこまで広げられるか検討が行われる。地域によって診療報酬に差をつけるなど経済的インセンティブも検討し、年末までに対策のパッケージを策定するとしている。こうした内容は来週にもまとめられる「骨太の方針」の原案に盛り込まれる見通し。一方、医薬品の供給不足や新薬の開発能力の低下が指摘されている問題をめぐり薬価改定のあり方や医薬品の費用対効果を見極めて価格を見直す制度の対象拡大を検討することも原案に盛り込まれる見通し。