パリパラリンピックの車いすラグビーはアテネ大会初出場から20年、新たな歴史の扉をこじ開けた。準決勝で強豪オーストラリアを延長の末破り、決勝へ進んだ。相手は過去2回金メダルに輝き、東京大会では銀メダルだったアメリカである。パラリンピック競技で唯一車いす同士のタックルが認められているのが車いすラグビーの見どころであり、ボール所持から40秒以内にトライしなければいけないためスピード感あふれる試合展開となっている。第1ピリオドではアメリカにリードを許すも、第2ピリオドでは若きエース橋本勝也選手のトライで同点・逆転した。倉橋香衣選手も活躍し、この競技では障がいの程度で0.5~3.5の持ち点があり、コート上の選手の合計は8点以下と決められている。しかし女子選手が出場すると上限が8.5点に広がるため、より障がいの軽い選手が出られるようになる。最終第4ピリオドでは日本が次々とトライを決め、悲願の金メダルを獲得した。橋本勝也選手(22)は「今までやってきたことが間違いじゃなかった」などと話した。