バス会社は運行を全て取りやめる道路がある場合、国に路線廃止の「届出書」を提出しなければならない。NHKが全国9つの運輸局と沖縄総合事務局に情報開示請求を行い、去年4月から今年8月末までに提出された路線バスや高速バスなどの乗り合いバスの「届出書」を入手し分析したところ、工事などによるルート変更での廃止を除き、全国で8667キロの路線が廃止されていたことがわかった。理由については複数あげる会社が多かったが、最も多い理由は利用者の減少で、廃止された総距離の66%で要因とされている。2番目に多いのは運転手不足で、41%にのぼり、来年4月から時間外労働の規制が強化される「2024年問題」に関係するとした会社もあった。専門家は運転手不足の背景に低賃金や若い世代が入らないバス会社の構造的問題などを指摘している。