政治資金規正法の改正を巡り、自民・公明両党は法案の共同提出を目指して協議を重ねたが折り合えず、自民党は単独で案をまとめた。法案の主な内容は、議員本人への罰則を強化するいわゆる連座制を導入するため、収支報告書の確認書の作成を議員に義務づけ、会計責任者が不記載などで処罰された場合に、内容の確認が不十分であれば公民権停止の対象とするとしている。一方、公明党と折り合えなかったのが、パーティー券の購入者を公開する基準額と、党から議員に支給される政策活動費の透明性を向上させる具体策。このうちパーティー券については、現在の「20万円を超える」から「10万円を超える」に引き下げるとしている。また政策活動費は、支給を受けた議員が、使いみちを項目ごとに党に報告し、党が収支報告書に記載する。自民党は総務会で決定したうえで、国会に提出することにしている。立憲民主党と法案の共同提出に向けて調整を進めている国民民主党はすべての議員を対象とする会合を開き、規正法違反などで議員が起訴された場合、政党交付金の一部の交付を停止する措置を、より明確に位置づけるよう求める方針を確認した。このあと、立憲民主党と国民民主党は実務者が協議。法案の具体的な文言などについて調整した。