物流業界で人手不足の深刻化が懸念される2024年問題に対応しようと日用品や冷凍食品など業界ごとに企業が一体となって配送の効率化を進める動きが活発になっている。このうち日用品の分野では、ライオンやユニチャームなど業界の主なメーカー14社が参加し、物流の効率化に連携して取り組むための協議会をことし5月に立ち上げた。協議会では、商品の出荷に関する情報について各企業が個々に紙の伝票で処理するのではなく、共通のシステムを導入することで検品作業の効率化やドライバーの待ち時間の短縮などにつなげたいとしている。また、冷凍食品メーカーではマルハニチロやニッスイなど5社が商品の保管や配送を共同で進め、トラックの積載率の向上などを図っていくとしているほか、化学品メーカーでは三菱ケミカルグループや三井化学などで作る団体がことし9月から関東と東海で共同配送の実証実験を始めるとしているなどの動きが広がっている。