アメリカ 株価と長期金利の順相関は続くのか?長期金利と株価は1990年代後半以来の継続的な逆相関。森田さんは「過去を見ると順相関の局面が長いが、今回に関しては逆相関。こういう状況は1990年代にそういう時期があった。通常は景気がいい時には金利も上がって株も上がる。2022年ごろからコロナの初期段階の景気の回復が終わって、景気のサイクルとして減速方向に入ったがインフレに入りFRBがインフレにターゲットを絞って大幅な利上げを行った。景気のサイクルは減速で株価にはマイナスの状況の中で長期金利は上がるという動きが出てきた。去年の途中から逆になり、景気が底打ちをした中で利上げを停止する、年末には利下げを示唆すると長期金利が景気と株価と逆になってきている。今回、CPIの動きが大きく出たので1日だけの動きを見ると長期金利が上がって株が下がったということはあるが、年明け以降の流れを見ると、株価と長期金利は逆相関ではなくなってきている。普通の順相関に戻り始めている感じがある。金融政策もインフレ抑制を目標にしているがインフレ率は落ち着いてきている。FRBも徐々に景気とインフレをバランスよくみていく流れになる。そうすると景気拡大時には金利が上がりやすい。景気が鈍くなれば利下げ、株価も下がると戻る可能性がある。去年まで利上げをやったにも関わらずアメリカの景気は拡大局面に入っている。実質賃金が高め。これが最近の消費のデータを良くしている要因。銀行の貸出態度が改善。銀行が貸出を積極化すると企業収益のプラスにもなる。長期金利の上昇は景気の拡大と整合的。株価上昇と併存しやすくなる。アメリカと日本でインフレのサイクルもずれていて、日本はこれからインフレが落ち着いてくる。賃金は春闘もあり上がってくる。アメリカで起こることが半年後、1年後日本で起こる可能性がある」などと述べた。