三菱UFJ信託銀行・齊藤央充が電話で解説。ドル/円予想レンジは141.80円~143.50円。齊藤さんは「米国大統領選のテレビ討論会が予定されているが、日中に主だった指標の発表は予定されておらず、ドル円は材料難から小康状態になり、レンジ推移を想定」などと述べた。注目ポイントは「米国実は4月から景気後退始まっていた?」。齊藤さんは「弱い雇用統計結果を受け、景気後退と使用されている数が急激に増加。サーム・ルールを現在の労働市場の特性に合わせて修正したミニマムルールという新しい景気後退に関する指標がカリフォルニア大学の経済学の教授らにより発表された。ミニマム・ルールは失業率と求人率を組み合わせたもの、サーム・ルールを応用しつつ弱点を補強したもの。サームルールの3か月移動平均、直近12か月の最低水準からの上昇幅と求人率の3か月移動平均の直近12か月の最高水準からの低下幅を比較、小さいほうの値を指標として採用。最小値が0.3%ポイントに達すると景気後退の可能性。0.8%ポイントを超えると景気後退が確実。4月の時点で0.37%ポイントを記録。米国の景気後退がすでに始まっているかもしれない可能性を示唆。景気後退懸念がくすぶる中、当局が過去な利下げの経験を活かし迅速な緩和策に打って出ることが期待される。9月利下げ織り込み回数は1回あたりを25ベーシスとした場合、1.3回程度の状況だが、マーケットだが11月以降のさらなる利下げを見込む思惑も見え隠れしている。あすの米国CPI(消費者物価指数)結果によっては、9月FOMC(連邦公開市場委員会)で2回以上の利下げを織り込む動きが進む可能性もある。ドル円は下落方向、月末にかけ140円台を目指す展開を予想」などと述べた。