生命保険大手の日本生命保険は、米国系の生命保険会社を買収することで合意したことを発表した。買収規模は日本の保険業界では過去最大になる。日本生命が買収するのは、米国やオーストラリアなどで保険契約を買い取る事業を展開する「レゾリューションライフ」で、買収額は82億ドル(日本円でおよそ1.2兆円)となり、保険業界としては過去最大規模となる。日本生命・清水博社長は「(レゾリューションライフの買収が)海外事業の更なる拡大、そして収益拡大を目指していく上で最もベストな選択であろうと」と述べた。日本生命はこれまで、海外事業の拡大が課題だった。今回の買収が完了すれば、すでに出資を行った米国の別の保険会社と合わせ、年間の基礎利益に占める海外事業の割合は昨年度の4%から20%まで増える見込みだとしている。生命保険業界では、明治安田生命も8月に米国の生命保険会社の買収で合意するなど、海外展開を拡大する動きが続いている。