12月19日木曜日。ナベツネの愛称でも知られた読売新聞の渡辺恒雄代表取締役主筆がこの日、肺炎のため亡くなった。98歳だった。渡辺氏は1950年に読売新聞に入社。政治部の記者として中曽根元総理らを長年にわたって取材する中で、歴代の政権に対し記者の立場を超えて影響力を持つ存在となった。2006年には、当時の小泉総理の靖国神社参拝を巡って「靖国参拝を反対すると左翼だという考え方は間違っている」語っていた。プロ野球読売巨人軍のオーナーとしても歯にきぬ着せぬ発言で存在感を発揮。2004年には球界再編の問題で当時の古田選手会長がオーナー陣との会談を希望していると聞くと「たかが選手が」と発言。この言葉が反感を買ったことなどもあり渡辺氏が目指した1リーグ制は叶わなかった。一方、今につながるフリーエージェント制など選手の立場を強化する制度の導入にも大きな役割を果たした。