日本特有の文化と言われるスナック。明確な定義はないが、ママやマスターと呼ばれる店員が接客し、酒や軽食、カラオケを楽しめるお店。そんなスナックは全国どこの町にもある。中には、驚く場所で営業している。三重・熊野市では最寄り駅からバスで約1時間の場所にあるという。バス停から真っ暗な山道を10分ほど歩くと、スナック 水割りという看板が見えてきた。店内に入ると、外とは別世界の賑やかさだった。なぜこんな山奥で営業をしているのか。福嶋ゆき子ママは、近隣に住宅がないので気兼ねすることなく営業できるという。とはいえ不便な場所。常連客が通う理由は、「ここへ来た時に一番情報が入る」「常連客が来ないなと思えば近くの家に連絡をして病気とかそういうことが分かる」など。山奥のスナックには特別な存在価値があった。