友人との再会に笑顔を見せるのは被災した中学生たち。一時的に親元を離れ、県内の施設に滞在する集団避難が始まった。その多くは高校入試を控えた中学3年生。中学校が被災した住民の避難所になっている輪島市。学校再開の見通しがたたないため、保護者が同意した中学生258人が約2ヶ月間集団避難することになった。中学3年生の坂口こころさんもきのう避難所を出発。小住優太さんも大きなスーツケースとともに自宅を離れる。集合場所では子どもたちとその家族が別れを惜しんでいた。親子のしばしの別れ。一方地元に残ることに決めた中学生もいる。珠洲市の中学3年生、山元浩花さんだ。今月30日に高校入試を控えている。浩花さんは「みんな集団避難所に行くという話は聞いたが、私は家族の元で勉強するのが向いていると思ったので行かない決断をした。震災の心の傷は消えないが家族の存在で補っているという感じ。」と話す。娘の決断に両親は「珠洲でこういう状況の中でも自分で力出し切って頑張るか、私は娘を信じる。」と話した。様々な形で一歩を踏み出す人たち。その一方で災害ごみが次々と運び込まれているのは七尾市に設けられた仮置場。壊れた家財道具を捨てることは新たな生活に向けた一歩となるが、それは様々な思いでとの別れにもなる。