地震の被害から立ち直ろうとしていたさなかを襲った先月の記録的大雨。それでも前を向こうとしている人がいる。石川・珠洲市の伝統工芸・珠洲焼作家・篠原敬さん(珠洲焼創炎会会長)。元日の地震で窯が全壊した。篠原さんは避難先の野々市市から通いながら、制作の再開を探っていたが、大雨が降った。篠原さんは「みなさん会うと笑顔だが、内心しんどいと思う」と語った。元日の地震では、約20あった珠洲焼の窯元すべてが被害を受けた。篠原さんたちは復興の象徴にしようと今月1日に、珠洲市が整備した共同の窯で皆で火入れ式を行うことにしていた。その矢先に大雨が降り、実現できなくなってしまった。それでも篠原さんはなんとか今月中に火入れを実現させようとしている。